『小鍋だて』、2
『樋口一葉 日記・書簡集』(ちくま文庫)に、
「、、浅ましき形の火桶に土瓶かけて小鍋だての面(おも)かげ
何処にかある、、、、、」
とある。前後の詳細については略するが明治25年12月から
26年2月にかけての日記の項にある。一葉自身も生活に窮して
いたが、元旗本の稲葉家を訪れ、その零落したさまを書いたもの
である。「小鍋だて」についての脚注に次のようにある。
『小鍋で煮ながら食べること。ぜいたくな食事とされた。』
昔は、三千石の姫と呼ばれて優雅な生活をしていた人の困窮の
さまに、多少の原稿料が入ったこともあり、お歳暮として金子を
置いていく。そして一葉自身も食う為に原稿を書くことに煩悶する。
『家は貧苦せまりにせまりて口に魚肉をくらはず、身に新衣をつけず、
老いたる母あり、妹あり、、、、、、』
、、、、、、、、、、、、、、、
長火鉢の前に座り、小鍋に少しずつ具を入れ
煮えたら食い、食ったらまた次を入れ食う。
なんとも、のんびりした風情ではある。
ぜいたくな食事であったのだ。
池波正太郎の書く、三井老人の小鍋だての描写は次の様、、、、、

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