「孔雀の舌」
「フランス料理の歴史は古いが、今日におけるような
食事の形式が確立されたのは、それほど古いこと
ではないらしい。早い話が、フォークを使うようになった
のは十六世紀からだというし、ギャルソンが料理を皿に
盛ったり、空になった皿を下げたりするような、いわゆる
食卓のサービスが行われるようになったのは、近代以降」
それまでは、各自が皿を持ち料理を取りに行っていた。
太陽王、ルイ十四世も、フォークを使うのを面倒くさがって、
手で食べる癖をなかなか改めなかったという。ロココ時代の
華やかな宮廷生活も結構野蛮だったらしい。
どうでもいいけどトイレも数少なかった。必要にせまられると
そこらへんで行っていた。
1533年、イタリアから料理人、菓子職人、酒造業者を引き連れ
アンリ二世に嫁いだカトリーヌは、まだ14歳の若さだったが、
食欲にかけては恐るべきつわものだった。彼女の大食らいは
有名で、いつも腹が裂けるほど食べ、慢性の下痢に悩んでいた。
好物は、朝鮮あざみの蕾、雄鶏のトサカと腎臓であった(!)。
しかしカトリーヌが、フランス料理にもたらしたものは大きかった。
フランス人が一番仰天したのはシャーベットだった。
それまでは、フランス人はシャーベットを見たことが無かった。
かくしてフランス料理は大革新することとなる。
イタリア風の料理を賞味するようになり、フランス人の舌は
洗練されてきた。
ルイ十三世は毒殺を恐れ自身で料理した。
ルイ十四世は恐るべき大食いだった。この時代の有名な
料理人ヴァテルは、ルイ十四世を迎えた晩餐会で材料の
不足に責任を感じ、自殺したという。そういえば中国の料理人
で我が子を王の食卓に出した人がいた。
『易牙(えきが)、君(桓公)の為に味をつかさどる。君の未だ
かつて食はざる所はただ人肉のみ。易牙その首子を蒸して
之を進む』(韓非子)
いやはや、、、、、
ルイ十五世は、革命軍に捕まる直前飲んだブルゴーニューが
最高に旨かったと言った、、、、
Recent Comments